三浦南朋が笑顔を振り撒きながら
女の子達に囲まれていたのだ

しかもふわふわの髪をいじられながら


ーーー私にはいつも素っ気ないくせに

何となく生け簀かない気持ちにはなった


“やっぱり昨日のは冗談だったんだ……

はぁー。
やっぱりモテ男くんはちゃいますなぁー


よし、璃子!いつも通り、いつも通り!”



と笑顔で恭子に挨拶をする


しかし恭子は聞いてもいないのに

「三浦くんって弓道部でノムとツートップらしいよー。どうりでモテるわけね、あのルックス、あの身長、あの秀才だものねー」

と椅子に座り足を組ながら言ってくる

いつも遅刻ギリギリの璃子は
朝の三浦南朋のモテぷりは知らなかった


放課後に弓道部の前を通ると


“キャー!三浦くーん!!”

などの歓声のような悲鳴は聞いたことはあったのだが……


あんなふわふわ頭の天パのくせに!
と心の中で悪口を叫ぶ

そして恭子に言った


「私、やっぱり彼氏を作る!!!」