それからすぐに冬休みに入り
璃子はバイト漬けの日々を送る

三浦南朋はあの日から学校に来なかった
まだ具合が悪いのか、と心配になる……



「大丈夫なのかな……」

「何がよっ!
璃子は口動かす前に手を動かしなさいっ」

「へっ……あ、ごめんなさい」

「こえー……
恭子さんクリスマス近くて忙しいから
イライラしてんすよ。
気にしないで大丈夫っすよ。」

「ちょっとっ!水木聞こえてるわよっ」


クリスマスが明後日に迫り
ケーキの注文が殺到し、店の中は大忙しだった

そのせいで接客担当の璃子までもが
閉店後に生クリームの泡立てなど簡単な仕事を
任される