急に後ろから声が聞こえて振り向くと
茶髪のボブカットで20代後半ほどの綺麗な女性が扉の横に立っていた


そして三浦南朋がポツリと呟く


「……千秋さん」


「今日18時に来るって言ったよね?

……その方は?」





千秋さん…………って……



「……あの、私はただのクラスメイトで……

……お邪魔して申し訳ありません。
今帰ろうと思っていたところで……
失礼します。」


「お大事に」と言いながら“千秋さん”の横を
通りすぎるといつかの甘い香りがした


……もう駄目だ
もう、この思いは断ち切らないといけない



その香りからそう感じさせられた




「……さようなら、三浦南朋」


そう言って璃子は部屋を出た