「お邪魔します……」

「どぞー。何もないけど……」

スリッパを出されリビングへと進む


三浦南朋の家は30階立てで
2年前くらいに造られたまだ新築のようなマンションだった

しかもフロントにはシワの深いコンシェルジュがいて璃子は相当驚いたが、
それよりもっと驚いたのはこんな広い家で三浦南朋が1人暮らしをしている事だった




そして頭をタオルでゴシゴシ拭かれる

「何で1人なの?家族の人は?」

「5年前に親が離婚して父さんに引き取られた。
で、高校入ってからはお払い箱ってわけ」

「……お払い箱?」

「父さん再婚したんだ、3年前に。
今は2歳の子供もいる、幸せそうだよ」

と笑っているが璃子はその顔が何か府に落ちず
三浦南朋の頬に手を伸ばす