“客足だいぶ減ってきたかな……?”

と立ちっぱなしで疲れたので
隠れながらぐりぐり足首を回していると

奥から恭子がコック帽を取りながら出てきた


「璃子~っ!お疲れ様!
うちは20時で閉店なの。
ごめんね、突然頼んで来てもらっちゃって」

“もう上がりで大丈夫だから。あと……”

と言い色とりどりのケーキの入った箱を渡す


「わぁーっありがとう!

お客さんに売りながら“食べたいなぁ……食べたいなぁ……”って実は思っちゃってたんだー」

と不謹慎な事を言う璃子に
恭子はもうっ、と笑う