─翌日。


昨日のことは「忘れよう」颯はそう言ってくれた。


いつも通りにいこう、と。


朝、ダルい体を動かし、学校に行く準備をする。


正直、昨日のことは忘れられないだろう。

けれど颯に迷惑はかけたくない、だから普通に、冷静に出来るように心掛ける。

胸に決めて、玄関を開けた。



「おはよ。」


そこには笑顔で颯が向かえてくれた。


「おはよ、颯。」


私も笑顔で答える。