ピロリン♪




「ん…なぁにぃ…………スゥ」



メールかぁ…



カチャ
《かがり?今日学校来ないの?》


ぇ?


待って待って待って待って待てよぉ!


「今何時!?」


携帯の画面を見た時



一瞬、硬直してしまった。




「えぇぇぇ!しちじぃ~?!」



なになになに




待って1時間に1本しか電車ないよ!?



急がなきゃ!


タオルと下着をもってお風呂に
ダッシュ!



「今から行っても確実に遅刻じゃんかぁ…」



この際ゆっくり行こう。



お風呂から出てとりあえずお弁当を作り

髪を乾かし

念入りに髪を巻いた。



「朝ごはん…」棚を見て愕然。

カップラーメンでいっか…


食事を済ませたあとあたしは

家をでた。


電車に乗って39分がたつ。乗り換えしなきゃ。



「ぇ…次11.41分。嘘でしょ…」



電車から降りて30分あるかなきゃいけないのに…



まぢかよ…




椅子に座ろうかな…



なんか疲れたなぁ。



とりあえずあとで走らなきゃ。



1時間あるし寝ちゃおうかな。


ストンッ。


誰かがあたしの隣に座った。


チラッと見た。


あたしと同い年ぐらいの男の子。


「あの。」


彼が口を開いた。


「は、はい!」

キョドったあたしね。
「あんま見ないでくださいよ」と
言って彼はうすら笑いをした。


今ねあたし顔真っ赤だよね。
恥ずかし!


「ゴメンナサイッ!」


今日1日、最悪なのかな。


「制服てことは高校生だよな?」
びしょびしょな制服を見て彼は
言った。


「そうです。あなたは高校生ですか?」

聞いたあとに気づいた。

彼は制服じゃない。


「俺は定時制だよ。」



ぁぁたがらか。


そのあと二人は話が弾んだ。

1時間もあっという間だった。


「ァ、電車きた!」