だんだん頭がぼーっとしてきて、吉田くんに捕まらないと立てないほどにふにゃふにゃになってしまった。
すると………。
“ポンッ”
軽快な音が鳴り響き、あたしの周りを煙が包んだ。
そして気づくと、猫耳と尻尾が消えていた。
「き、消えた…?!」
「言ったろ?こういうのは王子様のキスで治るんだよ」
…なんか違う気もするけど吉田くんのキスのおかげで治ったから黙っておこう。
「まあ…あの姿も可愛かったけど」
「全然だよ!!あーよかった!一生あのまんまだったらどーなるかと!」
あたしは、ふうと安堵の息を漏らした。
「…じゃあさ、見事元どおりになったことだし、協力した俺にご褒美ちょーだい?」
「へ?」
「続き、しよ?」
吉田くんは、子供のように無邪気に笑うとあたしをベッドに押し倒した。
「よ、吉田くん…?」
「拒否権は、ないってわかってるよな?」
そう言って、あたしの首元に顔をうずめる吉田くん。
「花…愛してる」
そう囁いた彼は、マフィンなんかよりずっと甘いあたしの大好きな彼氏さんです。
おわり

