「…思ったんだけど……」



「おおおお思わないで!!なにも思わないで!!!」



そりゃそうですよね!!!



自分の家の中で帽子かぶってるだなんて不審者以外の何者でもないよね!!!



あたしは吉田くんの言葉を遮り、大きな声でそう言った。



「………まあいいや」



吉田くんは納得のいかない顔をしていたけど、何かを察したのかなにも言わなかった。


「あ、あたしの部屋行こう!」



あたしはそう言うと、二階の部屋へと案内した。



「はいどうぞ」



「…意外と綺麗なんだな」



「むう、なにそれ!ちゃんと掃除してますよーだ!」



…本当は昨日頑張って掃除したんだけどね…。