あっでも…李恋ちゃんの最後までやっちゃったのはほんとなのかなぁ…?
キスもしたって李恋ちゃん言ってたけど…どうなのかな……。
ほんとだったら嫌だなぁ……。
「李恋とはキスも何もしてねえよ」
あたしの心を読んだように、吉田くんが口を開いた。
なっなんで…あたしの考えてたこと知って…!?
「全部声に出てる」
「えっ嘘…」
は、恥ずかしい…!!
もうやだ…あたし今日恥ずかしいことばっかしてる…!
「・・・なぁ花」
「…なに?」
「お前さ、これ以上我慢すんのやめて。少しくらいわがまま言ったって別に怒るとかないし」
「え…別に我慢なんて……」
してるけど。
してるけど、吉田くんは友達が大事だからその関係を壊す気にはなれない。
「お前、俺がいくら約束破っても無理やり笑顔作ってなにも言わねえし。我慢させてきた俺が言うのもあれだけど、少しくらいは嫌だとか言えよ…」
「きゃっ…」
ぎゅっと抱きしめられる。
「わ、わわわわわ吉田くん!?」
急になに…!?
「好きな子にはわがままくらい言って欲しいもんなんだよ…」
耳元で囁かれる。
吉田くんのその言葉に、止まっていた涙がぶわっと溢れ出した。

