「で、誰に閉じ込められたの?」
「え・・・?」
「普段は全然使ってない資料室が、今日だけ鍵閉まっててご丁寧に木の棒で抑えるなんてどう考えても不自然すぎるだろ。誰に閉じ込められたわけ?」
・・・どうしよう。
ここは、正直に李恋ちゃんだって言うべき?
でも二人って…もう付き合ってる、んだよね?
事実を言っても、信じてくれないだろうな。
第一、ここでチクるような真似したら李恋ちゃんも可哀想だよね…。
あたしは、考えた結果、黙ってることにした。
吉田くんには迷惑はかけれないし、李恋ちゃんと両思いなら、つらくても応援しなきゃだし、ね。
「そっそれがわかんないんだよね!いつのまにかって感じかな!あはは」
バレないように、声色を明るくして話した。

