連れて来られたのは資料室。
目立たないとこにあるせいか、滅多に使われない教室だからホコリがすごい。
「えと…話ってなに?」
なんとなく嫌な予感がしたから、早く話を終わらせて帰りたかった。
話しかけると、李恋ちゃんはニコっと笑って、あたしの肩を押した。
「きゃっ」
突然のことで、床に尻餅をついた。
「いたたた……」
李恋ちゃんを見上げると、楽しそうな顔であたしを見下している。
ぞくっと鳥肌が立った。
「私さぁ。爽汰と付き合ってるんだよねー」
さっきとは全然違う声に違う口調。
そのことよりも、李恋ちゃんの発言に驚いた。
「付き合ってるって…嘘でしょ?」
「嘘じゃないけど?爽汰といつも一緒にいるの知ってるでしょ?私たちもう最後までしたんだから。爽汰、意外と激しくってびっくりしちゃった」
ふふん、と得意げに髪をいじる李恋ちゃん。

