そんなことを思いながら、カレーライスを口に運んだ。
「!」
ごくんと飲み込んで、目を見開く。
「美味しい!」
ぶっちゃけ、あんまりカレーライスは好きじゃなかったけど、このカレーライスは美味しすぎる。
どんどんと手が進む。
ふと杏里の方を見ると、もう食べ終わろうとしていた。
「食べるのはやっ!」
「そう?………ってマジか」
急に杏里が、あたしの後ろを見て固まった。
「どうかした?」
不思議に思って首を傾げる。
「あの悪女め……」
杏里が小声でぶつぶつ言っている。
「もうなんなの?」
あたしは、気になって仕方がなかったから後ろを振り向いた。
「え………」
見なければ良かったかも。

