荒れている呼吸を落ち着かせて、教室の中を覗く。



あ……いた……。



教室では、だるそうに机に伏せている吉田くんがいた。



「よっ、吉田くん!」


名前を呼ぶと、吉田くんは伏せていた顔を上げた。



「いっ、行こう…?」



「ん」


吉田くんはそう言うと、カバンとか全てを持ってあたしの隣に並んだ。



そして、歩き出す。