…が、それらしい客は一人もいない。

やっぱり…恭介の嘘だったかよ…。

チッ!!と舌打ちをして洗い物の続きをした。

すると─

「悪いな、人が足りてないんだ。影道、これ三

番テーブルに」

と皿の割れる音に敏感な大将から頼まれた。

「はい」