死んだはずなのに、僕は目を開けた。



どういうことか頭の中で整理していくうちに、自分が全くの見覚えのないところにいるということが分かった。

ここは一体どこで、僕はどうなったのだろう・・・



そんなとき一筋の光が僕の目の前に現れ、一人の女性がこちらへと近づいてきた。


「性はソラタ、名はカナタ。

この世に授かった生、29年と125日、7時間17分58秒を以て終了とする」


僕の目の前に立ち、こちらに視線を合わせるというよりは、僕のその先の遠くを見るような表情で淡々と言葉を言い放った。


終了とする


その言葉の意味、単刀直入に言えば僕は死ぬということなのだろう。



やはり僕は死んだのだ。