beautiful love ★ 俺様boyと天然girl

教室に戻ると。

文化祭の片付けは、もう始まっていた。

「……早手!」

呼ばれて振り返ると、
木南がこっちに歩いてきた。

「どこ行ってたの?」

「……保健室」

「保健室? どうしたの?」

「俺じゃねぇよ」

「じゃあ……誰かいたの?」

「…………」

「……まぁいいや。というか!」

木南が鞄から、
何枚かの紙を取り出した。

「早手がいない間、他校の子がこれ。
早手に渡してって、いっぱい預かったんだけど……」

「……いらねぇ」

「えー、見もしないの?」

「興味ねぇし」

「ほんと早手らしいね」

木南は手元の紙を見ながら、
少し楽しそうに笑った。

「やっぱり、早手はすっごくモテるんだ」

「……知らねぇよ」

そう返して、
近くにあった椅子を持ち上げる。

頭に浮かんだのは。

さっきまで泣いていた、水乃の顔。

『……早手のこと……信じたいよ……』

「…………」

「早手?」

「……何」

「ううん。なんでもない」

木南から視線を外して、
そのまま片付けを続けた。