『もしもし?
水乃!?どした?
何かあったか?』
慎からの電話を受けてたら
後ろから急に早手に抱き締められた…
「…ッン!」
抱き締める力があまりにも強すぎて
息が苦しいよっ…ッ
『水乃っ?今…どこだ!?
やぱ体調悪いんじゃねーのか?』
慎………
心配してくれてる慎とは反対に
早手の胸の音が伝わってきて…
どうしたらいいかわかんないっ…
「慎……ごめん…
なんでもない…からッ」
抱き締められたまま
なんとか慎に返事を返した
どうしたの早手…………!?
あたしの心臓が…持たないっ
『ならいいんだけど…
あのさ‥水乃の顔見ないと
やっぱ心配だからさ‥
今日様子みに家行って大丈夫か…?』
「えっ‥今日?‥っ!?」
慎の言葉を聞いた途端
早手はあたしの耳に口をつけてきた…
やだやだやだ…っ
早手の吐息が耳にかかって
変に反応しちゃう……
「ハァ…ッ
えっ…と…ンッ…!」
だめ…っ
もう…限界っ……!!!!
カシャーン!!
耐えきれなくなってしまい
自分の携帯を思わず落としてしまった…
「ッ…バカッ!
何やってんのよっ…!!」
どんなに反抗しても離してくれない
もう…嫌だよ……
「……お願いだから…っ
こんなこと…もうしないで……っ」
辛い
木南さんにも同じようなことをした
木南さんが本命なのに…
ただ単に興味本意で
こんなことしないでよっ……
「…んだよ」
トクン…
「…無理なんだよ…
お前が他の男のもんになるの…
嫌なんだよ……!」
トクン…っ
なに…それ
木南さんがいるのに…
そんなこと…
抱き締められている
腕から微かに伝わってくる……
早手………震えてる…
なんで……どおして…
「…すっげー独占欲強すぎて…
引くかもしれねーけど…
お前の全部…俺のもんだって思ってた…
けど…慎のとこに行きそうで
不安しかなくて…
俺にしか見せなかった…笑顔とか
泣き顔とか…辛いこととか全部全部
俺のもとから消えていった…
お前が慎に甘えてるの…見るたび……
嫉妬で狂いそうなんだよ…」
早手の声が
声が……泣いてる
いつもと違う……
今にも消えてしまいそうなくらい
弱い声……
「…私が誰を頼ろうが‥
誰を好きになろうが‥
もう早手には関係ないことじゃん‥!」
早手には木南さんがいる‥
私だってもう‥早く次の恋に行きたい‥
「慎は‥わたしがいいって言ってくれる
そばにいたいって言ってくれた‥
私だって慎の気持ちに‥
答えてあげたい‥」
『まだ早手のこと好きでもいい
それでもいいから
俺のことも考えてほしい‥』
早手を引きずってる私に
いつも優しい言葉をかけてくれて
そばにいてくれた‥
私だって、紳士に向き合ってくれる慎に
前向きに気持ち答えてあげたい‥
「…なんだよ‥ソレ‥ふざけんな‥
認めねーよ…
ずっと一緒にいるって‥
一生守るって‥約束しただろ…」
トクン…
『――俺がずっと一緒にいてやる。
水乃をいじめるやつはみんな俺が
こてんぱんにしてやるから!
だから…俺がずっと水乃を守るから‥』
なんで今ここで
あのときの話…出すの…?
「…ガキん頃の遊びの約束とか
お前は思ってるんだろうけど‥
‥俺はあのときの約束
忘れたことないし
気持ちはかわらない‥
もしお前があの時の約束忘れて
慎を好きになったとしても‥
もっかい俺に振り向かせてやる‥
どんなに時間がかかっても‥
維持でも…
奪ってやる…」
ッ!
早手…………っ
