次の日。
教室に入ると、もう何人か来ていた。
「おはよー」
「おはよ」
鞄を机に置いて、席に座る。
早手はもう来ていた。
最近は私よりずっと早い。
朝も自主練するって言ってたから。
今日もきっと、もう練習を終えたんだと思う。
教科書を机の中に入れていると。
「早手」
木南さんの声がした。
顔を上げる。
木南さんが早手の席の横に立っていた。
「今日もありがとう」
「ん」
「ほんと助かった」
「別に」
「でも、早手が来てくれなかったら困ってたから」
「……もういいって」
「ふふっ。分かった」
木南さんが笑う。
「明日も大丈夫?」
「……うん」
「よかった」
明日も?
何の話だろう。
「じゃあ、また連絡するね」
「分かった」
木南さんが自分の席へ戻っていく。
私は教科書を持ったまま、早手を見る。
朝。
早手は自主練してるはずなのに。
――今日もありがとう。
――早手が来てくれなかったら困ってた。
――明日も大丈夫?
「…………」
何のこと?
聞こうと思えば、聞けた。
だけど。
この前の教室で見た2人が頭に浮かぶ。
泣いていた木南さん。
その身体を抱いていた早手。
そして。
――今日も少し、話せる?
知らないことが。
また1つ増えた。
教室に入ると、もう何人か来ていた。
「おはよー」
「おはよ」
鞄を机に置いて、席に座る。
早手はもう来ていた。
最近は私よりずっと早い。
朝も自主練するって言ってたから。
今日もきっと、もう練習を終えたんだと思う。
教科書を机の中に入れていると。
「早手」
木南さんの声がした。
顔を上げる。
木南さんが早手の席の横に立っていた。
「今日もありがとう」
「ん」
「ほんと助かった」
「別に」
「でも、早手が来てくれなかったら困ってたから」
「……もういいって」
「ふふっ。分かった」
木南さんが笑う。
「明日も大丈夫?」
「……うん」
「よかった」
明日も?
何の話だろう。
「じゃあ、また連絡するね」
「分かった」
木南さんが自分の席へ戻っていく。
私は教科書を持ったまま、早手を見る。
朝。
早手は自主練してるはずなのに。
――今日もありがとう。
――早手が来てくれなかったら困ってた。
――明日も大丈夫?
「…………」
何のこと?
聞こうと思えば、聞けた。
だけど。
この前の教室で見た2人が頭に浮かぶ。
泣いていた木南さん。
その身体を抱いていた早手。
そして。
――今日も少し、話せる?
知らないことが。
また1つ増えた。
