それから、1週間が経った。
早手に言われた通り。
その間はずっと、練習が終わると優希と一緒に帰った。
だから今日は。
久しぶりに早手と一緒に帰れる。
そう思っていた。
練習が終わって。
片付けを済ませる。
早手はまだコートにいたけど。
私は鞄を持って、そのまま体育館に残っていた。
「水乃、帰らないの?」
先に帰る準備をしていた優希に聞かれる。
「うん。今日は早手待つ」
「そっか」
「うん」
今週だけ。
そう言われてたから。
「じゃあ、また明日ね」
「うん、また明日!」
優希を見送って。
少しして。
早手がこっちに来た。
「水乃」
「ん?」
「優希は?」
「帰ったよ」
「……何で?」
「え?」
何でって。
「今日から一緒に帰れるんでしょ?」
「…………」
早手が少し黙った。
その顔を見て。
嫌な感じがした。
「……早手?」
「悪い」
「何?」
「自主練、もうしばらく続ける」
「…………え?」
「だから、今日も先帰って」
思ってなかった言葉に。
すぐ返事ができなかった。
「……まだ続けるの?」
「うん」
「いつまで?」
「分かんね」
「…………」
「そんな長くはならねぇと思うけど」
「そっか……」
楽しみにしてた。
久しぶりに。
一緒に帰れると思ってた。
だけど。
自主練なら。
仕方ない。
「……分かった」
そう言って。
鞄を持ち直す。
「あ、あと」
「ん?」
「明日から朝も先行ってて」
「…………え?」
今度は。
本当に意味が分からなかった。
「朝も?」
「うん」
「なんで?」
「朝も自主練したいから」
「…………」
「しばらく早く行く」
朝も。
帰りも。
「……どれくらい?」
「まだ分かんね」
「そっか」
それしか言えなかった。
「じゃあ、私も早く――」
「いや」
言い終わる前に。
早手が止める。
「お前はいつも通りでいい」
「…………」
「朝早いし。先行ってて」
「……うん」
今まで。
朝、一緒に学校へ行くのなんて。
当たり前だった。
付き合う前から。
ずっと。
帰りだけなら。
今週だけならって。
そう思ってたのに。
「じゃあ……帰るね」
「ん。気をつけて」
「うん」
体育館を出る。
明日の朝。
家を出ても。
もう。
早手はいないんだ。
早手に言われた通り。
その間はずっと、練習が終わると優希と一緒に帰った。
だから今日は。
久しぶりに早手と一緒に帰れる。
そう思っていた。
練習が終わって。
片付けを済ませる。
早手はまだコートにいたけど。
私は鞄を持って、そのまま体育館に残っていた。
「水乃、帰らないの?」
先に帰る準備をしていた優希に聞かれる。
「うん。今日は早手待つ」
「そっか」
「うん」
今週だけ。
そう言われてたから。
「じゃあ、また明日ね」
「うん、また明日!」
優希を見送って。
少しして。
早手がこっちに来た。
「水乃」
「ん?」
「優希は?」
「帰ったよ」
「……何で?」
「え?」
何でって。
「今日から一緒に帰れるんでしょ?」
「…………」
早手が少し黙った。
その顔を見て。
嫌な感じがした。
「……早手?」
「悪い」
「何?」
「自主練、もうしばらく続ける」
「…………え?」
「だから、今日も先帰って」
思ってなかった言葉に。
すぐ返事ができなかった。
「……まだ続けるの?」
「うん」
「いつまで?」
「分かんね」
「…………」
「そんな長くはならねぇと思うけど」
「そっか……」
楽しみにしてた。
久しぶりに。
一緒に帰れると思ってた。
だけど。
自主練なら。
仕方ない。
「……分かった」
そう言って。
鞄を持ち直す。
「あ、あと」
「ん?」
「明日から朝も先行ってて」
「…………え?」
今度は。
本当に意味が分からなかった。
「朝も?」
「うん」
「なんで?」
「朝も自主練したいから」
「…………」
「しばらく早く行く」
朝も。
帰りも。
「……どれくらい?」
「まだ分かんね」
「そっか」
それしか言えなかった。
「じゃあ、私も早く――」
「いや」
言い終わる前に。
早手が止める。
「お前はいつも通りでいい」
「…………」
「朝早いし。先行ってて」
「……うん」
今まで。
朝、一緒に学校へ行くのなんて。
当たり前だった。
付き合う前から。
ずっと。
帰りだけなら。
今週だけならって。
そう思ってたのに。
「じゃあ……帰るね」
「ん。気をつけて」
「うん」
体育館を出る。
明日の朝。
家を出ても。
もう。
早手はいないんだ。
