beautiful love ★ 俺様boyと天然girl





「結局。

私は何も聞けないまま、校門まで来ていた。

いつも早手が待っている場所。

だけど。

そこに早手はいなかった。

「…………」

分かってる。

さっき教室にいたんだから、当たり前。

少しだけ待ってみる。

でも、早手は来ない。

……先に帰ろうかな。

そう思って歩き出した時。

「おい」

後ろから聞き慣れた声。

振り返る。

「……早手」

少し離れたところから、早手がこっちへ歩いてくる。

「何先に帰ろうとしてんだよ」

「だって……早手いなかったから」

「待ってろよ」

「……うん」

いつもと同じ。

何も変わらない早手。

「帰るぞ」

「うん」

早手の隣を歩き出す。

聞こう。

今なら聞ける。

そう思って、早手を見る。

「早手」

「ん?」

「…………」

木南さんと、何してたの?

どうして抱きしめてたの?

聞きたいのに。

言葉が出てこない。

「何?」

「……何でもない」

「変な奴」

「なにそれ」

早手は何も知らないみたいに、いつも通り歩いてる。

さっきまで。

木南さんを抱きしめていたのに。

「…………」

何か理由があったんだよね。

そう思いたい。

でも。

だったら、どうして。

早手は何も言ってくれないんだろう。