駅前が見えてくると、待ち合わせ場所に立っている早手はすぐに見つかった。
スマホを見ながら、壁にもたれている。
まだ約束の時間より少し早いのに。
いつから待ってたんだろう。
そう思いながら近づいていくと、早手がふと顔を上げた。
「あ、早手――」
名前を呼びかけたところで、早手の視線が止まる。
「…………」
「……なに?」
返事がない。
早手は私の顔を見たあと、髪に目をやって、それから服へと視線を落とした。
そして、また顔に戻ってくる。
「……な、なに?」
そんなに見られると、急に不安になってくる。
やっぱりこの服、変だった?
髪も頑張りすぎたかな。
「もしかして……変?」
「いや」
「じゃあ、なに?」
「…………」
早手はもう一度私を見てから、少しだけ視線を逸らした。
「……いつもと違う」
「えっ」
それって、どっちの意味?
「やっぱり変ってこと?」
「違ぇよ」
「じゃあ何?」
「だから……」
言いかけた早手が、面倒くさそうに髪をかく。
でも、ほんの少しだけ耳が赤い。
「……似合ってんじゃね」
「…………」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
「え?」
「二回言わねぇ」
そう言って、早手はさっさと歩き出してしまう。
「ちょ、待ってよ!」
慌ててその背中を追いかけながら、思わず口元が緩んだ。
可愛いなんて言ってくれなくても。
今の早手を見れば、それだけで十分だった。
スマホを見ながら、壁にもたれている。
まだ約束の時間より少し早いのに。
いつから待ってたんだろう。
そう思いながら近づいていくと、早手がふと顔を上げた。
「あ、早手――」
名前を呼びかけたところで、早手の視線が止まる。
「…………」
「……なに?」
返事がない。
早手は私の顔を見たあと、髪に目をやって、それから服へと視線を落とした。
そして、また顔に戻ってくる。
「……な、なに?」
そんなに見られると、急に不安になってくる。
やっぱりこの服、変だった?
髪も頑張りすぎたかな。
「もしかして……変?」
「いや」
「じゃあ、なに?」
「…………」
早手はもう一度私を見てから、少しだけ視線を逸らした。
「……いつもと違う」
「えっ」
それって、どっちの意味?
「やっぱり変ってこと?」
「違ぇよ」
「じゃあ何?」
「だから……」
言いかけた早手が、面倒くさそうに髪をかく。
でも、ほんの少しだけ耳が赤い。
「……似合ってんじゃね」
「…………」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
「え?」
「二回言わねぇ」
そう言って、早手はさっさと歩き出してしまう。
「ちょ、待ってよ!」
慌ててその背中を追いかけながら、思わず口元が緩んだ。
可愛いなんて言ってくれなくても。
今の早手を見れば、それだけで十分だった。
