beautiful love ★ 俺様boyと天然girl

駅前が見えてくると、待ち合わせ場所に立っている早手はすぐに見つかった。

スマホを見ながら、壁にもたれている。

まだ約束の時間より少し早いのに。

いつから待ってたんだろう。

そう思いながら近づいていくと、早手がふと顔を上げた。

「あ、早手――」

名前を呼びかけたところで、早手の視線が止まる。

「…………」

「……なに?」

返事がない。

早手は私の顔を見たあと、髪に目をやって、それから服へと視線を落とした。

そして、また顔に戻ってくる。

「……な、なに?」

そんなに見られると、急に不安になってくる。

やっぱりこの服、変だった?

髪も頑張りすぎたかな。

「もしかして……変?」

「いや」

「じゃあ、なに?」

「…………」

早手はもう一度私を見てから、少しだけ視線を逸らした。

「……いつもと違う」

「えっ」

それって、どっちの意味?

「やっぱり変ってこと?」

「違ぇよ」

「じゃあ何?」

「だから……」

言いかけた早手が、面倒くさそうに髪をかく。

でも、ほんの少しだけ耳が赤い。

「……似合ってんじゃね」

「…………」

一瞬、何を言われたのか分からなかった。

「え?」

「二回言わねぇ」

そう言って、早手はさっさと歩き出してしまう。

「ちょ、待ってよ!」

慌ててその背中を追いかけながら、思わず口元が緩んだ。

可愛いなんて言ってくれなくても。

今の早手を見れば、それだけで十分だった。