「水乃」
「なに――」
呼ばれて顔を戻した瞬間。
唇に、柔らかいものが触れた。
「…………」
ほんの一瞬。
触れるだけのキス。
離れた早手を、驚いたまま見つめる。
「……なに」
「……急にするから」
「嫌だった?」
「…………」
嫌じゃない。
むしろ。
もう少しだけ――なんて思ってしまった自分が恥ずかしくて、早手から目を逸らした。
「……知らない」
「何それ」
早手が小さく笑って、私の上から身体を起こす。
私もゆっくり起き上がって、乱れた髪を手で直した。
「もう……髪ぐちゃぐちゃ」
「お前が勝手に転んだんだろ」
「早手も一緒に転んだじゃん」
「お前に引っ張られたからな」
「じゃあ半分早手のせい」
「意味分かんねぇ」
そう言いながら。
早手が私の頭に手を伸ばした。
「…………」
さっきまでみたいにからかうでもなく。
乱れた髪を直すように、優しく頭を撫でられる。
その手があまりにも優しくて。
また、胸の奥がきゅっとなる。
「……早手?」
名前を呼ぶと。
早手は何も言わず、私の頭をもう一度優しく撫でて。
そっと。
私の唇に、優しいキスを落とした。
「なに――」
呼ばれて顔を戻した瞬間。
唇に、柔らかいものが触れた。
「…………」
ほんの一瞬。
触れるだけのキス。
離れた早手を、驚いたまま見つめる。
「……なに」
「……急にするから」
「嫌だった?」
「…………」
嫌じゃない。
むしろ。
もう少しだけ――なんて思ってしまった自分が恥ずかしくて、早手から目を逸らした。
「……知らない」
「何それ」
早手が小さく笑って、私の上から身体を起こす。
私もゆっくり起き上がって、乱れた髪を手で直した。
「もう……髪ぐちゃぐちゃ」
「お前が勝手に転んだんだろ」
「早手も一緒に転んだじゃん」
「お前に引っ張られたからな」
「じゃあ半分早手のせい」
「意味分かんねぇ」
そう言いながら。
早手が私の頭に手を伸ばした。
「…………」
さっきまでみたいにからかうでもなく。
乱れた髪を直すように、優しく頭を撫でられる。
その手があまりにも優しくて。
また、胸の奥がきゅっとなる。
「……早手?」
名前を呼ぶと。
早手は何も言わず、私の頭をもう一度優しく撫でて。
そっと。
私の唇に、優しいキスを落とした。
