beautiful love ★ 俺様boyと天然girl

「水乃」

「なに――」

呼ばれて顔を戻した瞬間。

唇に、柔らかいものが触れた。

「…………」

ほんの一瞬。

触れるだけのキス。

離れた早手を、驚いたまま見つめる。

「……なに」

「……急にするから」

「嫌だった?」

「…………」

嫌じゃない。

むしろ。

もう少しだけ――なんて思ってしまった自分が恥ずかしくて、早手から目を逸らした。

「……知らない」

「何それ」

早手が小さく笑って、私の上から身体を起こす。

私もゆっくり起き上がって、乱れた髪を手で直した。

「もう……髪ぐちゃぐちゃ」

「お前が勝手に転んだんだろ」

「早手も一緒に転んだじゃん」

「お前に引っ張られたからな」

「じゃあ半分早手のせい」

「意味分かんねぇ」

そう言いながら。

早手が私の頭に手を伸ばした。

「…………」

さっきまでみたいにからかうでもなく。

乱れた髪を直すように、優しく頭を撫でられる。

その手があまりにも優しくて。

また、胸の奥がきゅっとなる。

「……早手?」

名前を呼ぶと。

早手は何も言わず、私の頭をもう一度優しく撫でて。

そっと。

私の唇に、優しいキスを落とした。