達也兄に連れられ
練習場とは反対方向の場所にきた
「水乃、昨日風呂場で倒れたって
大丈夫なのか?」
そっか…
キャプテンだから情報は早いんだね
「うん、大丈夫だよ
心配してくれてありがとう」
「…ならよかった」
達也兄……なんか元気ない?
どうしたんだろ…
「…達也兄…?」
いつもどんなときでも
元気なのに…今日は変…
「……告白の返事…聞いていい?」
あ…
そうだ…あたし
達也兄に告白されたんだ…
でもあたし…
返事…考えてなかった…
「…俺と…付き合えるかな?」
トクン…
こんなにかっこいい達也兄に
好きって言われてるのに…
なんでこんなに悲しいんだろう…
大好きな達也兄
あたしのお兄ちゃん
昔は本当に達也兄みたいな
男の子と付き合いたいって
本当に達也思ってた のに
「…達也兄…ごめんなさい…」
好きって言われるごとに
頭に早手の顔が浮かんで離れない
いつも優しくて
守ってくれてた達也兄を
裏切るみたいで本当に辛い…
けど…気持ちには嘘つけない…っ
「…ごめんっ…あたし…
早手が好きなの…っ」
大好きな達也兄を裏切るみたいで
こんなこと言いたくない…けど
「……ごめん…達也兄っ
あたしっ…ねっ…ヒックッ
達也…兄っ…もっ…大好きなんだよっ…ック
でっ…もっ…っ
早手…っじゃ…なきゃ…ッ嫌…なっの…
だからっ………ッ!?」
誰かに引っ張られ後ろに
倒れ込んでしまった
「達也兄…ごめん…
やっぱコイツは渡さない……」
トクン…
「…早手…お前
ついてきたのか?」
早手…っ
なんでいるのっ!?!?
「…俺…達也兄のこと
すっげー尊敬してるし
小さいときも
達也兄がいっぱい世話してくれて
感謝してるし…
弟として…恩とかも
返して行きたい…
達也兄この前体育館で話したとき
俺に言ったよな?
譲れないものもあるって…」
お下げ頭のあたしを
思いきり抱きよせて、
また新たに口を開いた
「…達也兄が思う以上に
俺は水乃の事好きだし
ずっと一緒にいた時間が長い分
余計誰にも渡したくない…
達也兄にも…譲れない」
トクン
