東条くんに連れられてやって来た場所は人通りがまるでない廊下だった。
え?こんなとこに連れて来て、マジで間違いが起こる感じですか!
なんて少女マンガなんだ!とか、壁ドン!とか思っているわたしに東条くんは笑顔を浮かべた。
うわ、王子さまスマイル!
「で、話って何かな?」
「お前、今日から俺の奴隷な」
「……え?」
あの東条くんから、お前や奴隷なんて言葉出るわけがない。
多分、天気が良いですね、って言ったんだ!
念のためもう一度聞き返す。
「だーかーらー、お前は今日から俺の奴隷だって言ってんの」
「はぁ?」
もうそこには王子さまの東条くんは居ませんでした。
誰か、脳内お花畑だった朝のわたしをブン殴って下さい。