初めて見た書道パフォーマンスは、思ってた以上に面白いものだった。

小さな由奈が大きな筆を持ってる姿は、可愛い容姿からは想像できないくらいカッコいいものだった。


「ね?ね?見て良かったでしょ?」

「うん、よかった。」

「でしょ!」


一般公開の文化祭となれば、やっぱり目立つもの。俺の存在に気づいている人もいた。

そんなのお構い無しに近寄ってきた由奈は、やっぱり大物だ。


「んふふ、楽しかったー」

「良かったじゃん。」


文化祭の行事は全て終わり、支度を終えた由奈とカフェに行くつもりだった。

バイクが苦手かもしれないと思って、わざわざ徒歩で。