希龍さんと美波さんのやつも買って帰ろう。 俺は飲み物買いに行くくらいなら全然良かったんだけど、あの部屋には葉太さんと希龍さんと美波しかいない。 気まずいのはきっと葉太さんの方だ。 同じ部屋でイチャイチャされるんだから。 「どれにしよっかなーっ」 お、先客。 自販機の前で悩む女の子は、背丈も髪型もどこかで見たことのあるような… つーか、似てるような。 「んー…」 どうやら俺の存在には気づいてないらしい。 少し茶色くて綺麗な髪に、俺よりも少しだけ小さい背丈。 …美波さんに似てるんだ。