「翔太くんからよ」 ……翔太。 今は一番聞きたくない名前だった。 「まぁそんな時間なかったかもねぇ……」 そのお母さんの言葉に胸騒ぎがした。 ……なぜか、さっきの翔太の悲しそうな顔が浮かぶ。 さっきの、いつもと違う翔太の顔が浮かぶ。 「……なにか、あったの……?」 あまりよくない雰囲気の中、恐る恐る聞いてみる。 お母さんが悲しそうな顔をした。 ドクンと心臓がなる。 「翔太くんのお母さん……今日倒れたのよ……」