そんな暗い考えが頭を支配した。 気持ちは沈んでいくばかり。 ……と、そこで。 「もう、翔太ったら!」 楽しそうな女の子の声。 耳を疑った。 だって聞こえてきたのは、私が探していた男の子の名前。 急激に押し寄せる不安。 ……そんなこと、ない。 同じ名前の人だっているよ……。 大丈夫、翔太じゃない。 ……こんなところにいるわけ、ない。 恐る恐る俯いてた顔をあげる。 前にいる男女を見て、固まった。