「行くぞ」



私の手を握ったまま歩き出す。


さっきより速く。
それでも私が転ばない速さで。



「………//」



急ぎながらでも、私の歩幅に合わせてくれる。 

いつだってそう。



私に合わせてくれて、困った時は助けてくれる。
なんだかんだ優しくて.。


感謝してる。


それなのに私は素直になれなくて……

とことん自分が嫌になる。



複雑な感情を抱えながら
そのまま翔太に手を引かれて学校へ向かった。