続・捕らわれ姫





私が受け取ってすぐ、先生は自分のデスクに腰掛ける。


それを見て、私は小さく「……失礼しました」と、ドアに向かった。



………ドキドキして馬鹿みたい。




片手にプリントを持って、ドアに手をかけた。
と、同時に、後ろで椅子を滑らせる音がした。



「………っ」



すぐ横を、風が流れる。




「せんせ…っ」

「ムカつく」



後ろから抱き締められて、息が出来ない。




「俺がいない間にデートの約束?」



力強く腕を捕まれ、そのまま抱き締められた私は、身動きできなくて……



「本当にムカつく」



二度目の“ムカつく”に、やっと我に返った。