「じゃ、土曜日に! 部活午前で終わるからその後待ち合わせな」 ニカッと笑った彼の顔に、大きく頷く。 すると、彼は一瞬真顔になり私に一歩、近付いた。 それに私は気づかない。 「さくら」 声に、関口君を見る。 が、彼との距離20センチメートル。 あまりの近さに声を失った。 「さくら……」 ―――え…? だんだん近づいていく距離に、少し狼狽える。 「関口君…っ」 その近さに怖くなり、咄嗟に目を瞑った。 .