「何かあったの?」
その勢いに少し驚きながら聞くと、関口君はその近い距離に気づいたのか、顔を赤くして一歩下がってしゃがみこんだ。
「わりぃ…。そんな急ぎの用ってわけじゃないんだけど…」
さっきの勢いが嘘のように、目をキョロキョロさせながら小さく答える。
私はその姿に首を傾げ、続きを待った。
「クラスの奴らと土曜日カラオケ行こうって話になって、」
クラスのみんなと…?
次の言葉を待ってると、関口君は小さく咳をして、
「もし良かったら、一緒に行かないか?」
目をそらしたままの彼に、行っていいのか迷う。
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