どれだけそうしていたか……。 数分にも、数十分にも感じた。 「どうしました?」 先生の優しい声が降り注ぐ。 「なんでも…」 無いわけ無い。 先生もそう思ったのか、 「どうした?」 もう一度、聞き返した。 聞きたい……。 でも…―― 「中山先生が、来ました…」 ―――聞けない。 .