「放課後一緒にいるんだ。 気が合わない先生だったら大変だろ?」 言われて、私は震える唇を引き上げて笑顔を作った。 「大丈夫よ。 先生は忙しくて準備室にいる事がそんなに無いし、他のクラスの女の子も手伝ってくれてるから…」 ……嘘はついてない。 私の説明に、兄様はしばらく黙った。 「……そうか。 確か――生物の先生って三上っていうんだよな…?」 ――どうして知ってるの? 私の顔があまりに驚きに変わっていたのか、兄様は苦笑した。 .