それから、数分で兄様が仕事用に借りてるマンションに着いた。
夜勤が続いて、帰るのが億劫になると泊まる部屋。
「……本当に汚い…」
「だから言っただろ?
二週間夜勤続いたからね。
掃除する暇もなかったよ」
床には脱ぎ散らかした服。
テーブルはマグカップや使ったお皿がそのままに、何かの書類も山積み。
「片付けるから兄様は休んでて?」
腕まくりして掃除し始めると、兄様は夜勤続きのせいか、欠伸をしながら「少し寝てくる」とリビングを後にした。
正直、考えてる暇が無い方が落ち着く。
一時間ほどして部屋が片づくと、もう日は傾いていた。
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