不思議に思い兄様を見ると、罰の悪そうに目をそらされた。




「忍ちゃん…? どうかし」

「何しに来た」




“どうかしたの?”なんて。


理由は分かった。



振り向いた先には―――



「お祖父様…」




私の呼び掛けに、上から見下すように、


「何故お前がいる」


そう、一言呟いた。




「お祖母様が心配で来てくれたんですよ」



忍兄様の言葉に、あからさまに溜息を吐くお祖父様。