「……辛い?」
彼らしくない声色に聞き返すと、閉じていた目を開けてゆっくり私を見た。
「俺なんかじゃ頼りにならないかもしれないけど……でも、お前が何か辛い思いをしてるなら、力になりたいって思ってるよ。
だって、俺はお前の友達だろ?」
言って、体を起こし私の顔近くまで近付く。
私が言葉を失っていると、最後に小さな声で「河合だって寂しいと思うぞ」と言った。
その言葉に、溢れそうになる涙。
………私は馬鹿だ。
大切な友達に嘘を吐いて……
傷付けて、遠ざけて……
「……ごめんなさい」
我慢できなくなって零れ落ちた涙。
彼はゆっくり手を伸ばすと、私の頭を自分の肩へと抱き寄せた。
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