学校に近付くほど、足が重くなっていく。 「さく…?」 「あっ ごめん!話聞いてなかったかも…」 顔をのぞき込まれて慌てて笑顔を見せたけど。 舞ちゃんは、気付いたみたいだった。 ……私に何かあったのを。 ジッと見つめられて、咄嗟に目をそらしてしまった私は、何も言えなくなって…… 「……え?何?」 それを見た関口君は、不思議そうに私たちを交互に見る。 「おはようございます」 そんな空気の中、朝から聞こえた声に、血の気が引いた。 ―――ダメ。 頭がクラクラする…――― .