帰り道、先生との時間を思い出し、一人ニヤニヤしてしまう。 ……どうしよう。 思い出すだけで、顔が熱くなる。 どんだけ好きなのよ、私…! 先生の、声が好き。 低く甘く響いて―――思考を全て持ってかれてしまう、あの声。 『姫野さん』 あの声で、囁かれたら―――… 「さくら?」 .