続・捕らわれ姫











足元がグラグラする―――



スポンジの上に立っているような……そんな、不安定な場所に一人。





「さくら。

 お前も木崎の娘なら……この結婚の意味が分かるだろう?」





―――分からない。



「し、らない…」




分かりたくない。







『姫野さん』


『姫野さくらさん』




『―――…さくら』






甘い、甘い声で。


私の名を呼ぶ先生――――…