「三上 圭一……あの人は俺と守の先輩だ。
お前、あの人のこと何も知らないだろう」
「え…?しっ…てる、よ…?
生物のせんせ」
「違う」
―――何が?
「兄様は、何を…」
「あの人は、M&Cグループ東堂社長の息子だ」
言われてる意味が分からなくて。
瞬きする間もないほどに、頭の中はグチャグチャで………
「東堂……え?だっ、て……苗字が…」
「……妾の子だ。それでも、社長も兄の司さんも大切に思ってる。
それで……近いうちグループの一つを任せられるらしい」
話に、ついていけない……
「そのための、婚約だ。
いくらなんでも、高校生のお前となんて……無理な話なんだよ」
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