「それなら、まずはその顔直さないと」 ラウンジを出て行く愛華さんに、慌てて俯き着いていく。 ……お化粧が剥がれてボロボロの顔を忘れてた(泣) 「忍兄様と仲が良いですね。 私達以外の前での兄様の砕けた表情、初めて見ました」 何気なく言った言葉。 それを言い終わる前に、丁寧に崩れた化粧をテッシュと綿棒で取り除いてくれてた愛華さんの手が止まった。 「愛華さん…?」 「ああ、ごめんなさい。 あんまり酷いからどこから直せばいいのか分からなくなったわ」 ふふっと笑う愛華さんに、私も苦笑い。 .