「あの…っ」 「熱は? まだあるんですか?」 「いえっ もう大丈夫です…!」 「――本当に?」 私の狼狽えに気付かない先生は、更に顔を近づけ質問を投げかける。 「大丈夫なのに、連れ出されたの?」 「え……? あの…」 「保健室に行かず二人で何してた?」 「―――っ せん…」 「何?」 掴まれた手に、更に力が込められた。 痛みで言葉が続かない。 「先生…っ 痛い…!」 「―――二人で、何してた? 早く答えて」 あまりにも低い声に、先生を見ると、無表情なのに目が怒ってる。 .