続・捕らわれ姫






「はぁ…」



プリントを受け取ったら、すぐ帰れるかな?

なるべく二人にはなりたくないな…。


じゃないと、きっと私―――



「あら、姫野さん?」



―――…振り返りたくない。


誰だか分かるから。




「あなた、最近よく会うわね」


「本当ですね…」



振り返ると、想像通りの人物。




「もしかして、あなたも資料室に行くの?」


「……はい」


「そう。私もなのよ。

 ……不思議ね。最近三上先生を探していると、必ずあなたに会うわ」




何気なく言われた言葉に、ドキリとした。


それでも、気付かれないように笑って誤魔化す。