「さく、大丈夫? まだ風邪治ってないんじゃないの?」 1時間目の終了のチャイムの直後、私はクラスに戻った。 関口君は、あれからしばらくして、どこかに行ってしまった。 「大丈夫…。心配かけてごめんね?」 「それより関口は? 一緒じゃなかったの?」 言われて、隣の席を見る。 「途中で…」 鞄は置いたまま。 きっとどこかにいるんだろうけど…… 私の様子に舞ちゃんは、 「アイツ…!さくを保健室に連れてくの口実にサボったな」 なんて、勘違いした。 .