シークレット・ガーデン



三坂(旧姓 高橋)優美子の新婚の夫は、新婦よりも2歳年下の建築設計士だという。


真彩は結婚式の時が初対面だったのだけれど、礼儀正しい純朴な青年だ。



真彩に負けず、優美子もかなりの電撃結婚だった。


山手にある古い教会で行われた結婚式は、真彩がこれまで経験した中で一番厳かで、感動的だった。


純白のドレスに身を包んだ優美子は、大輪の百合のように美しく気高く、そのくせ、誓いの言葉を述べる声はわずかに震えていて、その可憐な様子を、真彩は涙を流しながら見守った。


披露宴では、得意ではないけれどスピーチもした。


「ずばり、結婚生活とは忍耐が第一です」


ユーモアたっぷりに真彩が言うと、会場は笑いに包まれ、優美子もクスクスと笑っていた。


それでも、フランスの作家の言葉を引用し、
「愛するということ。それはお互いに見つめ合うことではなくて、一緒に同じ方向を見つめること…この言葉を親友に捧げます」

と結ぶと、新郎がそっと涙ぐむ優美子にハンカチを差し出した。



それから5ヶ月が経ち、優美子の生活もかなり落ち着いたようだ。