『わかった。そこまで言うなら、私の過去、全部教えてあげる。桜田くんには迷惑かけたと思ってるから。』


「おん。わかった、ありがとう。
じゃあ、俺んちすぐそこやしこーへん?
俺んちでゆっくり話して?」

コクン…


莉和は頷くだけだった。
そしてさっきの筆談メモ。
お前に何があったんや?
まさか、




話すことができひんのか…??


それから2人で無口のまま歩き、
辿り着いた。


「入ってー。ちょっときたないけど笑」


クスッ…


その瞬間だけ微かに莉和が笑った気がした。