俺が喋りかけた相手はほんまに莉和やった。
会えて嬉しかった。
俺のことも覚えてくれていた。

でもずっと頷くだけ。
全然喋ろうとせーへん。

久しぶりでてれてるんやろうか。笑

そして俺は一番聞きたかったことを、莉和に告げた。

一瞬、莉和の顔が強ばった。
そして表情で聞かないでって訴えかけているようだ。

でも俺は聞くまで帰らへんから。
そんな俺を見た莉和は一目散に逃げ出した。


「何で逃げんねん!!教えてほしいねん!
おまえが心配やねん!!」


そこそこ脚力のある俺は簡単に莉和を止めることができた。


一向に俺の方を向こうとしない莉和。


…なんでやねん。


「俺なぁ、3年前、お前が芸能界から
消えた時からずっとお前のこと忘れられへんかった。なんでいきなりなんや…?」


コクン…


そして莉和は紙とペンをパーカーのポケットから取り出して次々と文字を書いていく。