私たちは静かに移動して屋上にやってきた。


寒い……。

この寒さは昨日の寒さを思い出す。

きっと星野くんと一緒にいられていたら

寒さのことなんて忘れられていたんだと思うのに。


寂しかったんだよ……。

電灯が消える時、同時にもう来ないと思った時

悲しくて、とっても辛かった。


「昨日は、本当にごめん……」


頭を下げる彼を責める気はもともとない。

だけれど


「彩花の所に行ってた」


その言葉を聞くのはやっぱり嫌だった。


きっとまた、気になっちゃったんだよね?


星野くんにとって大事な人だから。